メンテナンスは重要なのです その3 冷却水

みなさんこんにちは、ナップス足立店です。

不定期連載メンテナンスシリーズ第4弾です♪
今回はクーラントについてお話したいと思います。

クーラント・LLC・冷却水・不凍液・ラジエター液など様々な呼称がありますが、高温になったエンジンの冷却や、氷点下におけるクーラントの凍結を防ぐ、金属部を錆から守る、などの役割があります。

ではクーラントを交換しないまま使用するとどうなるのかというと、消泡効果と防錆効果が落ちます。
消泡効果や防錆効果とはどういった症状かといいますと、まず消泡効果は読んで字のごとく泡を消す力です。
ラジエターやエンジンブロックには液体が接触している方が冷却効率が高いため、気泡が増えるとクーラント(液体)との接触面積が減り熱の吸収や放熱を妨げ冷却効率が悪化してしまいます。

また気体の方が熱の変換効率が悪いので、気体の体積が多ければ多いほど冷却効率が悪化します。
キャビテーションという気体の流れの中で圧力差が生じた時に発生した小さな泡が、消滅する時に衝撃波を発し金属表面をボロボロにしてしまうといった現象も起きてしまいます。
ラジエター表面が傷つけばクーラントが漏れてしまう危険性もありますし、ウォーターポンプのインペラが破損すれば水の流れが悪くなってしまいます。

分かりやすいように写真を撮ってみましたので比較してみましょう。

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左が新品のクーラント、右は搭乗者いわく何年も交換していないというクーラントです。
色についてはメーカーによって違うので、経年劣化で色が変わることはありますが劣化の判別は難しいです。

これを思いっきり振ります、シャンパンファイトばりに振ります。

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ご覧の通り新品の方は多少の気泡が表面にあるくらいですが古い方はまるでビールのように泡立っています。
そもそも新品は気泡が出来にくいんですね。

約30秒経ってからの写真がこちらです。

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新品はもう泡が消えていますが古い方はまだ無数の気泡が存在しています。

この気泡によって冷却効率の低下や部品の破損が起こるわけです。

次に防錆効果がなくなった場合の影響ですが、これも字のごとく錆を防ぐ効果が無くなります。
ウォーターポンプについているインペラ等は鉄でできている場合が多いので、錆びて羽が折れてしまうとクーラントが流れなくなってしまったり、車両によっては錆がシールを切ってエンジンからオイルが冷却経路内に漏れてきてしまうといった事も起こります。

クーラントは劣化をしても目に見えやすい悪さをしないため、バイクに乗っているお客様が定期的に交換をしてあげる必要があります。
冷却性能を落とさないためには車検があるような車両であれば車検毎に、250cc以下であれば2年に1回のペースで行えばベストなコンディションを保てますので、最近クーラントを交換してない、またはバイクを買ってから一度も交換していないといったお客様はぜひナップスへお越しください。

もちろん当店でのクーラント交換も承っております。
ラジエターキャップが外に出ているようなネイキッド車両はおよそ7,000円、タンクの下にラジエターキャップが隠れているような車両はおよそ9,000円、フルカウル車両のようにタンクやカウルを外す車両はおよそ11,000円、ビッグスクーターなどはおよそ12,000円となっております。

これからのオンシーズンに向けて、皆様のご来店をお待ちしております☆

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※記事内の価格表記は、執筆当時の価格となります事をご了承ください